●江戸明治和本●勧孝見せばや[〈勧孝〉見勢ばや・見世波哉・唐王中書剛勧孝篇](天明板)【判型】半紙本2巻合1冊。縦229粍。【作者】野村善応(自余居士)作・序。【年代等】天明5年1月刊([大阪]荒木佐兵衛(柏原屋佐兵衛)ほか板)。寛政2年1月求板([京都]小林重兵衛ほか板)。【備考】分類「心学」。天明5年初板本。『勧孝見せばや』は、唐・王中書作『勧孝篇』を俗解した心学系教訓書。『勧孝篇』は「世有不孝子、浮生空碌々、不念父母恩、何殊生枯木…」で始まる5言1句、全88句から成る文章で、父母養育の恩と孝行・不孝のあらまし、また、二十四孝の孝子5人(黄香・王祥・孟宗・郭巨・丁蘭)について述べたもので、その本文を数句ずつ掲げて、心学道話の語り口調による平易な割注を施す。本文の随所に和漢の風俗画九葉を挟むほか、巻頭に童蒙学芸図や諸教訓を載せる。書名は、能因法師が詠んだ「心あらん人にみせばや津の国の 難波あたりの春のけしきを」に因む。なお、巻末広告に「天明乙巳(天明5年)新刻/見世波哉/此本を読て『教訓今ばかり』といふ本をみるべし。『今ばかり』をよみて此本をみるべし」と記すように、本書の姉妹編として、脇坂義堂作、寛政2年刊『教訓今ばかり』を推奨する。なお、『大阪書目』123頁に「〈勧孝〉見せばや 一冊/丁数六十一丁半/作者 野村善応(高麗橋一丁目)/板元 柏原屋佐兵衛(伝馬町)/出願 天明三年十一月/許可 天明三年十二月十二日」とある。★原表紙による合本改装・題簽付・状態良好(一部小虫補修)。【参考価格(初出品時の相場):日本の古本屋で、明板が、55,000円(題簽付、2巻合1冊本)、寛政板・3冊本が、11,000円(虫損)~26,400円(題簽欠)】。◎この商品はメルカリ「和本倶楽部」と個人HP「往来物倶楽部」のみで販売しているものです。それ以外のショップは全て詐欺です。ご注意ください。
商品の情報
カテゴリー | 本・音楽・ゲーム > 本 > その他 |
商品の状態 | やや傷や汚れあり |